東電 吉田昌郎元所長死去 享年58歳
東京電力福島第一発電所の事故で、陣頭指揮をとっておられた吉田昌郎元所長が、食道癌のため、お亡くなりになられました。
突然の訃報で、驚いております。この方のことは、国民の皆さんもご存知だと思いますが、命をかけて対応に当たられました。何度も死を覚悟されたそうですが、世界でただ一人、最前線で原発事故を対応された方で、今後、日本の原発安全対策にとって必要な知見を語って頂きたかった方であります。
NHKニュースによると、「去年8月に福島市で開いたシンポジウムで公開されたインタビュー映像では福島第一原発の今後について『日本だけでなく、世界の知見を集めてより安定化させることがいちばん求められていると思う。それが地元の人たちにとって改善したと実感してもらえることだ。私自身も体力が戻ったら現場で力を出したい』と述べ、復帰への意欲をのぞかせていました。」との報道です。
昨日も福島第一原発敷地内の観測用の井戸から、高濃度の放射性物質を含む地下水が検出されました。私たちには、到底想像がつかない部分であります。まだまだ福島第一原発事故の収束まで、全く先の見えない状況です。
吉田昌郎元所長の死去は、福島の地元の皆様にとりましても、誠に残念なことであります。現場のスタッフの皆様によると、彼のリーダーシップに感謝し「彼がいなかったらどうなっていたんだろう」と話しておられました。
吉田昌郎元所長様のご冥福を心からお祈り申しあげます。