近江牛について
オーストラリアとのEPAがほぼ合意をしましたが、日米のTPP交渉が大変厳しい状況です。そこで、県内の畜産について報告させていただきます。
県内の畜産農家は、25年2月1日現在で、86戸11,904頭あります。肉用牛500頭以上の飼養農場は7戸で、その合計頭数は7,246頭飼育されております。
その内、近江牛について、近江牛とは、滋賀県で最も長く飼育された黒毛和種(和牛)のことを言います。全国に和牛ブランドが約200種あり、そのうちの三大ブランドは近江牛、松坂牛、神戸牛と言われています。しかし近年、消費者にアンケートを取ると、近江牛は5番目になりました。
そこでTPP交渉がどのような影響を与えるかのを推察すると、近江牛の認証ランクが、5段階のうち4ランク以上が8割あり、すぐにはTPPの影響を受けない状況です。
TPP交渉の影響を受けるのは、3~1のランクの安価な肉牛で、それは乳牛のホルスタインや交配した牛の肉が価格差で影響を受け、その肉が売れなくなる可能性があります。
そこで、それを扱っている畜産農家は、将来的に黒毛和種(和牛)に転換される可能性があります。そうなりますと、黒毛和種が供給過剰になる恐れがあり、将来的には値崩れが起こることも予想されます。
分かりやすく申し上げますと、スーパーに並んでいる単価の安い牛肉が、すぐに影響を受け、国産の牛肉が売れなくなるかも知れません。
TPP交渉如何によっては畜産農家が大打撃を受けます。それに対応する国の施策を期待しています。
清水 てつじ
| 2014年04月10日 | 活動日記 |